
WILL/本多孝好を読んで~今を生きる人に力をくれる~
死者の存在の大きさを考えさせてくれる話。 人は死んでも、その想いや記憶は消えることがない。 遺された人は個人の想いを受け止めて生きていく 主人公は謎を解明する過程で、故人が込めた思い、遺族や周囲の人が受け止めた想いを知っていく。 死者の想いは、遺された人々に引き継がれて連綿と続いていくのだと思わせてくれる作品。
マイペースで読書。感想や思ったことを書いていきます
死者の存在の大きさを考えさせてくれる話。 人は死んでも、その想いや記憶は消えることがない。 遺された人は個人の想いを受け止めて生きていく 主人公は謎を解明する過程で、故人が込めた思い、遺族や周囲の人が受け止めた想いを知っていく。 死者の想いは、遺された人々に引き継がれて連綿と続いていくのだと思わせてくれる作品。
この本は決して相手に感動を押し付けるような話ではない。 「こうするべき」と「こうあるべき」というような押しつけもない。 人それぞれの死生観を淡々と描いてく。
スポーツ選手はスポーツが身体を使うモノであるが故に才能が与える影響は大きいと思う。 本書でも述べられているが、100m走で外国選手に9秒代が出せて日本人選手に出せないのは身体能力の差が大きいだろう。 この身体能力の差は遺伝子の影響があることは間違いない。
ロードレースという世界は特殊だ。 数人のチームとして参加し、そのチームの中でアシストと呼ばれるメンバーは自分のためではなくエースを勝たせるために出走する。 エースが勝つことがチームとしての勝利なのだ。 しかし、自分の名前が記録に残ることはない。
勝たなあかんで。負けの人生は惨めや。負けたらあかん、他人にやない、自分にや(本書より引用) 本書で描かれている五代友厚の言葉である。浅子は非常に責任感が強い。自分ならば途中で投げ出してしまうような事でも「自分の責任だから」と取り組む。晩年も常に仕事を受けたり作り出したりして忙しくしていた。自分の力を目一杯出して生きた。 浅子は生涯自分に負けない人生を送った、と胸を張って言える人物だろう。
主人公や主人公を取り巻く人々の生活態度や言い回しは自分とは縁遠い世界に感じてポカーンだった。 でもこういう陰謀論を聞くのはそんなに嫌いじゃない。 自分とは関係ない世界を垣間見させてくれる小説。
1章に重要な事はすべて書いてあり、後はその応用でどうやって来たのかということを説明している。“キリンビールのシェア奪還のための戦いの本質はライバルとの戦いではなく自社の風土との戦い(p4)”とあるように社内の意識・行動の変革に主眼を置いており他社の動向は全くと言っていいほど触れていない。自社内の意識改革だけで成功へと道微意いている。この本で描かれているのは「ビジョンを持って前進を続けること」そしてその実現方法を実際の出来事を踏まえて解説してくれている。
この本で描かれているのは自分が正しいと信じたことを信じ抜く力の重要性だと思う。「人間尊重」という会社経営の姿勢を鐵造は捨てなかった。その信念が鐵造を成功へと導いていく。その信念が本質に迫っていればいるほど力を発揮すると思うのだ。
主人公の父親が死や未来ある友人の突然の死、一方で主人公は立派な一人の人間として扱われ始めている。また、主人公の父親の死の後に交尾の為に集まった螢の大群を見に行く。螢の光は生命の象徴でありこれから生きていく主人公や、大黒柱のいなくなった生活を憂いている主人公の母千代の心を勇気づける役割を果たしているのではないか。
周囲の人の突然の死や貧しさの中で生きていく人々が、作者が生きてきた時代目線で描かれている。泥の川に住む「お化け鯉」という存在が曖昧な魚が、何か、えたいがしれないものをもたらす象徴として描かれている。 幼い主人公にとって異質なもの、別世界のものとの出会いを描いた作品だと思う。