博士の愛した数式/小川洋子を読んで~数学と心の交流~

―手に取った理由―

昔読んだ本。

本屋大賞を受賞していることを知りもう一度読んでみました。

本屋大賞関連では2008年度2位を獲得している「サクリファイス」についても書いています。

<div class=”cstmreba”><div class=”booklink-box”><div class=”booklink-image”><a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4101215235/yudoku-22/” target=”_blank” rel=”nofollow” ><img src=”https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41BCdErs2dL._SL160_.jpg” style=”border: none;” /></a></div><div class=”booklink-info”><div class=”booklink-name”><a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4101215235/yudoku-22/” target=”_blank” rel=”nofollow” >博士の愛した数式 (新潮文庫)</a><div class=”booklink-powered-date”>posted with <a href=”http://yomereba.com” rel=”nofollow” target=”_blank”>ヨメレバ</a></div></div><div class=”booklink-detail”>小川 洋子 新潮社 2005-11-26

博士と「私」の家族との心温まる交流

</div><div class=”booklink-link2″><div class=”shoplinkamazon”><a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4101215235/yudoku-22/” target=”_blank” rel=”nofollow” >Amazon</a></div><div class=”shoplinkkindle”><a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0096PE362/yudoku-22/” target=”_blank” rel=”nofollow” >Kindle</a></div><div class=”shoplinkrakuten”><a href=”https://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/15def3c3.ad18251d.15def3c4.2c6fb6b9/?pc=http%3A%2F%2Fbooks.rakuten.co.jp%2Frb%2F1793912%2F%3Fscid%3Daf_ich_link_urltxt%26m%3Dhttp%3A%2F%2Fm.rakuten.co.jp%2Fev%2Fbook%2F” target=”_blank” rel=”nofollow” >楽天ブックス</a></div><div class=”shoplinkrakukobo”><a href=”http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/15def3c3.ad18251d.15def3c4.2c6fb6b9/?pc=http%3A%2F%2Fbooks.rakuten.co.jp%2Frk%2F77036d026ab3399e9ef04aa86e62d92d%2F%3Fscid%3Daf_ich_link_urltxt%26m%3Dhttp%3A%2F%2Fm.rakuten.co.jp%2Fev%2Fbook%2F” target=”_blank” rel=”nofollow” >楽天kobo</a></div>                         </div></div><div class=”booklink-footer”></div></div></div>

―あらすじ―

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。頻出する高度な数学的事実の引用が、情緒あふれる物語のトーンを静かに引き締め整える。著者最高傑作の呼び声高い1冊。(Amazonより引用)

天才数学者と家政婦の「私」、「私」の息子の三人の交流を描いた物語。

数学の存在が3人の心を引き寄せ、優しくさせる。

―著者―

小川 洋子 (おがわ ようこ)

1962年岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で第104回芥川賞を受賞(Amazonより引用)

―全体を通して―

~数学と心の交流~

記憶が80分しか持たない天才数学者の老人と、家政婦の「私」と「私」のタイガースファンの息子、三人の心の交流を描いた物語。

3人は数学と阪神タイガースという2本の線によって強く結びついていく。

3人の交流のきっかけや例えに数学が現れる。

一見異なる数字の繋がりや素数の存在など、全ての数字を愛おしく思わせてくれる。

視点を変えること、知識を蓄えることの価値を教えてくれるように感じる。

知識や視点の変更がうまくできれば、一見無関係のものが関係性を表すのだ。

博士の記憶が80分しか持たないからこそ3人の仲は成立していたのだろうか、いつも「私」や「私」の息子であるルートと新たな出会いを経験するたびに博士は同じことを話す。

しかし、同じことを何度も表現を変えて話してくれることで「私」は博士の提供する知識を正しく理解することができたのだから。

私はそのような印象を受けない、たとえ博士が健常者であったとしても、「私」とルートと博士が出会うことさえできれば、仲の良い間柄になっていたのではないか。

しかし、博士には健常者だった時代にも友人はいなかったらしい。

数学だけを深く愛していたために他の人間関係を切ってしまったのだろうか。

しかし、他人に対して冷淡な人というイメージは、博士の子供に対する姿勢や他人に関わる数字と自分に関わる数字の共通点を探るような人懐っこい性格を見ていくと納得できないものと感じる。

もしかしたら、毎日自分の記憶が80分しか持たないという現実を突きつけられ悲しんだ後だからこそ他人に優しくできたのかもしれない。

そうだとすれば、少し軽い表現かもしれないが博士の病気は3人の仲を取り持つスパイスだったといえるだろう。

―感想―

~博士の数学と子供への愛~

本書で博士は、数学は秩序だっていることから神の存在を、すべてを正確に証明できないことから悪魔の存在を示していると述べている。

素数が無限に存在することは証明できるらしい。

調べたらユークリッドによる証明が分かりやすかった、意外に簡単なのね。

本書によると連続する2つの数の素因数の和が等しくなるルース・アーロンペアが無限にあるかどうかは証明できていないらしい。

直観的には無限にありそうだが証明しようとすると難しいのだろう。

Takmeomeo / Pixabay

~問題を解くことの喜び~

博士が「私」と息子に1~10の和を求める方法を考えさせたとき。

一見すると単純に足し算するだけの式が、視点を変えることで全く違う方法で答えにたどり着くことができる。

自分で問題を解決する喜びを体験させている。

「私」が問題を解いている姿は、読者である私をも誇らしい気持ちにさせた。

このような数列の和が簡単に解けることを思いついたのは少年時代のガウス(1777~1855)らしい。

最小2乗法を考えたのもガウスらしい。改めてすごい人だったのだと思う。

西暦で1800年程経ってもまだ連続する数列の和の法則が明らかになっていなかったとすると、ここ数百年の学問の進捗は著しいものなのだと思わざるを得ない。

~なぜ博士は多くの家政婦を辞めさせるに至ったのだろう~

本書の博士の言動を見ていると、博士は大人には厳しいようだ。

しかも変人で、言うことはいつも同じ。

子供がいたからこそ博士の優しい一面を見ることができた。

だから、博士に心を開くことができたのかもしれない。

心を開いた人に対して博士は優しい。

キャンプに行った息子を心配する「私」を慰めたようにだ。

他の家政婦は、博士の無関心さや日々繰り返される同じやり取りに嫌気がさしてしまい、博士の優しさを感じることができずに辞めてしまったのであろう。

~オイラーの公式に込めた博士の想い~

博士は博士の義姉と「私」が言い争いになったとき、何も言わずにオイラーの公式を書く。

オイラーの公式は自然対数の底であるeの(π(円周率)×i(虚数))乗に1を加えると0になるというものだ。

人間がそれぞれ別の目的で勝手に定義した数を組み合わせたものが-1になる(つまり1を加えると0になる)というのは何とも不思議だ。

博士は、人は性格が全然異なるが一つにうまく調和することができるという想いをこの式の込めたのではないだろうか。

つまり仲直りしてくれ、この式のように仲直りはきっとできるはずだと言いたかったのだと思う。

ちなみにオイラーの公式は世界一美しい公式と呼ばれており、証明はテイラー展開を素直に認めて使えば簡単にできる。

しかし、そう易々と思いつくことはできないだろう。

~0の存在価値~

0の発明が偉大だというのは私も同意するところだ。

本書によるとインドの名もなき学者が証明したらしい。

特に0がなくて困ることとして西暦が挙げられる。

西暦0年~99年を1世紀としてしまったために、なぜか1900年~1999年が20世紀という直感からかけ離れた結果が出てきてしまう。

0年~99年を0世紀として数えていればこんな不都合は起こらなかったのに。

しかし、昔の人がその仕組みに基づいて西暦を記述しているため今更変えることができない。

この話を聞いたとき0は確かに偉大だなと感じた。

ちょうど電気の問題で電子がー極から+極に流れるのに電流を+極から-極までと逆向きに定義してしまったのと似ているなと感じた。

~人が情熱を注いだものは人の心を動かす~

博士が書いたノートをみて「私」は思う。

“私はそこから、自分なりに多くのものを感じ取ることができた。鉛筆のかすれた跡からは情熱を、ばつ印には焦りを、力強く惹かれた二本のアンダーラインからは確信を。そしてあふれ出る数式は、私を世界の果てへと導いてくれた。”

人が情熱を注いだものは何らかの形で人の心を動かすのだと思わせてくれる。

―まとめ―

博士の数学への愛と他人への不器用な思いやり、それを優しく受け止める「私」と「私」の息子の3人の友情のような家族愛のような不思議な交流を描いた作品。

数字の持つ不思議さが読者の興味を、本書を貫く独特な雰囲気が読者の優しい気持ちをそれぞれ引き出す。

<div class=”cstmreba”><div class=”booklink-box”><div class=”booklink-image”><a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4101215235/yudoku-22/” target=”_blank” rel=”nofollow” ><img src=”https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41BCdErs2dL._SL160_.jpg” style=”border: none;” /></a></div><div class=”booklink-info”><div class=”booklink-name”><a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4101215235/yudoku-22/” target=”_blank” rel=”nofollow” >博士の愛した数式 (新潮文庫)</a><div class=”booklink-powered-date”>posted with <a href=”http://yomereba.com” rel=”nofollow” target=”_blank”>ヨメレバ</a></div></div><div class=”booklink-detail”>小川 洋子 新潮社 2005-11-26

博士と「私」の家族との心温まる交流

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