出版禁止/長江俊和を読んで~読み込みが必要なミステリー・ホラー作品~

―手に取った理由―

家族が購入していたので読むことにしました。

王様のブランチでも取り上げられているみたいですね。

―あらすじ―

著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの現行だった。題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。不倫の果ての悲劇なのか。なぜ女だけが生還したのか。息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。異形の傑作ミステリー(本書より引用)

若橋呉成の目線から過去の心中事件の謎を読み解いていくストーリー。

最後の解説を読んで本書の意図が分かる構成になっている。

―著者―

長江 俊和(ながえ としかず)

1966(昭和41)年、大阪府生れ。映像作家、小説家。深夜番組「放送禁止」シリーズは多くの熱狂的なファンを生み出した。自身の監督により映画化もされ、これまで3作が上映されている。2014(平成26)年には「出版禁止」(新潮社)を刊行した。他の著書に、「ゴーストシステム」(角川ホラー文庫)「放送禁止」(角川学芸出版)「掲載禁止」(新潮社)「東京二三区女」(幻冬舎)がある。(本書より引用)

―全体を通して―

~読み込みが必要なミステリー・ホラー作品~

私は一部ネットを見て真相を知ってしまいましたが、概要は一読しても大体わかる。

以下、分かりやすかった解説サイトです。

ネタバレなので読後に読むことをお勧めします。

ただ、深く読めば随所に隠された伏線に驚かされるなと感じた。

始めに断っておくが、この本はホラー的な要素が強い。

私は読んだ後に少しだが背筋が寒くなった。

感想をブログに書くかどうかも悩んだが、結局だれか興味を持つかもしれないということで書いてみようと思った。(といってもそんなに長文を書くつもりはない。)

本書がノンフィクションのふりをしたフィクション作品ということも私に感想を書く気にさせた。

ノンフィクションだったら絶対に感想なんて書かない。

そう思わせる作品だった。

この本の肝は本書の後半にある解説だ。

この解説を読むことで本書の内容が一気に深いもの・恐ろしいものになる。

叙述で読者を間違った方向に誘導するということもしている。

叙述トリック好きは読んでみて損はないかもしれない。

―感想―

~確かに奥深いが商品として説明不足ではないか~

確かに本書の内容は奥深い、随所に書かれたしかけや伏線も面白いと思う。

しかし、少し説明不足ではないだろうか。

読めば何となくは分かるかもしれないが、よくわからないという可能性もあるし、分かったとしても解釈の方法がいくつもあるように思う。

一つの完結した商品としてここまで解釈の余地を残した本でいいのだろうか。

これも作者の一つの特徴と言えばそれまでだが、もう少し丁寧な解説があるといいなと感じた。

せっかく作った伏線を全て読み解ける人はそうそういないのではないだろうか。

私もすごいなとは思うが全てを読み解こうとは思わなかった。

色々話の背景を想像して楽しみたい人にはおすすめの本だろう。

―まとめ―

この本の肝は本書の後半にある解説だ。

この解説を読むことで本書の内容が一気に深いもの・恐ろしいものになる。

叙述で読者を間違った方向に誘導するということもしている。

叙述トリック好きは読んでみて損はないかもしれない。

ホラー作品を読みたい人、叙述トリックが好きな人におすすめ。

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